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コラム

オススメの筋トレ!~大腿四頭筋を鍛えよう!~

減量内科

効率的に筋トレは?大腿四頭筋を鍛えよう。

当院では、管理栄養士を常在していますが、生活習慣病や慢性疾患などの栄養指導だけではなく、
予防医学にも力を入れており、減量外来を行っています。

食事だけではなく、運動を取り入れることにより、効率的に減量を行うことができます。

当院管理栄養士の一人は、あるスポーツ大会に出場しており、運動知識も豊富です。

その管理栄養士に筋力トレーニング(筋トレ)について解説してもらいました。

 

筋トレするメリット!筋肥大だけじゃない!

 習慣的に筋トレをすると下記のような効果が期待できます。

・筋力、身体機能、骨密度が上昇

・生活習慣病発症リスク低下

・転倒による骨折リスク低下(高齢者の場合)

筋肉は、老若男女関係なく鍛えることができます。特に筋力が低下しやすい高齢者は、骨折のリスクを低下させる為に、筋力の維持そして向上に努めるといいでしょう。

 

大腿四頭筋を鍛えると効果的です!

大腿四頭筋は太ももの前側に位置します。

身体で1番大きな筋肉で、膝を伸ばす動作などに関与しています。

この1番大きな筋肉である大腿四頭筋を鍛えると、多くのメリットがあります。その一部を紹介します。

日常生活の動作の安定性

座った姿勢から立ち上がる、階段の昇り降り、歩くといった動作に大腿四頭筋は必要不可欠です。
この部位を鍛えると下半身が安定し、これらの動作が行いやすくなります。特に高齢者にとっては脚を上げる力がつくため、転倒防止に役立ちます。

基礎代謝の向上

大腿四頭筋は1番大きい筋肉であるため、この部位を鍛えると基礎代謝が上昇します。基礎代謝が上昇すると脂肪燃焼効果も上がり、体重減少に効果的です。

姿勢改善

大腿四頭筋には骨盤前傾をコントロールするという役割もあります。大腿四頭筋の筋力が強化されると骨盤が正しい位置に安定します。
骨盤が安定すると、猫背や反り腰といった姿勢の改善に繋がります。(姿勢が良いと見た目も美しいですね。)

加齢に伴う筋力低下の防止

加齢に伴い筋肉量は減少します。筋肉量や筋力が低下するとサルコペニアという筋肉減少を引き起こします。サルコペニアは、進行すると寝たきりになり、健康寿命を減らします。
ですが筋トレをすることでサルコペニアを予防し、健康寿命を延ばすことができます。

※筋肉量の低下は骨密度低下に関連する?

私が共著者の伊藤聖学先生らの研究で、大腰筋の筋肉量が低下すると骨密度低下に関連することが報告されました。これは、筋肉量の低下が転倒リスクを増加し骨折するのではなく、骨密度低下を引き起こし易骨折を増加することが示唆されます。その観点からも骨折を防ぐためにも筋肉量の低下はよくないことが言えます。

大腿四頭筋を鍛えるにはスクワットがオススメです!

スクワットは、大腿四頭筋の他にもハムストリングス(太ももの後側)や、大臀筋(お尻)といった下半身を中心に鍛えられるトレーニングです。

23回の頻度で、1103セットくらいを目安に行いましょう。

 

 

〈基本的な動作(自重)〉

1.背筋を伸ばし、足を肩幅の広さに開き、つま先は少し外側に向けて立つ。両手は頭の後ろに組むか、耳の後ろ付近に添える。

2.息を吸いながら、太腿が床と平行の位置になるまでしゃがむ。おしりは後ろに突き出た状態にする。

3.息を吐きながら1の姿勢に戻す。

バランスがとれず難しい場合は、椅子の背もたれ等に手をついて行なっても良いです。

〈注意点〉

・トレーニング初心者は自重から始めましょう。

    自宅で簡単にできます。

・膝を痛めない為に、しゃがむ時は膝がつま先の位置よりも前に出すぎないようにしましょう。

・腰を痛めない為に、背中を丸めず胸を張った状態で行いましょう。

 

スクワットを正しく行えば、筋力が上がるだけでなく下記のような効果が期待できます。

基礎代謝の向上

大腿四頭筋だけでなく、ハムストリングスや大臀筋も鍛えられる為、基礎代謝が向上します。

基礎代謝が上がると、脂肪が燃えやすい体質になりやすくなります。

姿勢改善

スクワットはバランスをとることで、体幹も鍛えられます。その為姿勢改善に繋がります。

ヒップアップ効果

特に女性には嬉しいヒップアップ効果も期待できます!年齢と共にお尻は垂れ下がってきますが、スクワットをしっかり続ければ引き締まったお尻を手に入れることができます。

むくみ解消

スクワットは下半身を動かすため、血流やリンパの流れが改善されます。その為むくみが解消しやすくなります。

 

 まとめ

減量の効果を上げるには食事を見直すだけでなく、定期的な運動を行ない基礎代謝を向上させることが大切です。運動は苦手だからと避けずに、できることから始めてみましょう。今回紹介したスクワットはジムに通わなくても自宅で簡単にできます!ただ体重が落ちるだけでなく、引き締まった体も期待できます。

 

参考文献

厚生労働省 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023

・筋力トレーニング解剖学、山口典孝著、ベースボール・マガジン社

・筋肉の使い方・鍛え方パーフェクト事典、石井直方監修、荒川裕志著、ナツメ社

Ito K, Ookawara S, et al. Association between psoas muscle mass index and bone mineral density in patients undergoing hemodialysis. Scientific Reports. 2025; 15:544.