コラム

まず、体脂肪について正しく理解することが大切です。体脂肪は、私たちの体内でエネルギーを蓄えるために必要不可欠な組織です。しかし、過剰な体脂肪は健康上のリスクとなります。

体脂肪には、皮下脂肪と内臓脂肪の2種類があります：

特に内臓脂肪の蓄積は、糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクを高めるため、注意が必要です。

体脂肪を減らすための食事管理には、以下のポイントがあります：

まず、1日の摂取カロリー量を把握しましょう。消費カロリーに関しては年齢、性別、身長、体重、活動量によって異なります。摂取カロリーを消費カロリーより少なめに設定することで、体脂肪の減少が期待できます。

「食事を減らしているのに体重が減らない」と言われる方がいます。

単に摂取カロリーを減らすだけでなく、栄養バランスにも気を付けることが大切です。以下の栄養素をバランス良く摂取しましょう：

食物繊維は満腹感を与え、消化を助けるため、ダイエットに効果的です。野菜、果物、全粒紛などから積極的に摂取しましょう。

精製された糖質や飽和脂肪酸の過剰摂取は避けましょう。代わりに、複合糖質や不飽和脂肪酸を中心に摂取することをおすすめします。

1日3回の規則正しい食事に加え、間食を控えめにすることで、安定した血糖値を維持し、過食を防ぐことができます。

 運動は体脂肪を減らすための重要な要素です。以下のような運動を組み合わせることをおすすめします。

ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどの有酸素運動は、直接的に脂肪を燃焼させる効果があります。1日30分以上、週に5日程度行うことが理想的です。

筋肉量を増やすことで基礎代謝が上がり、24時間を通じてカロリー消費が増加します。週に2-3回、主要な筋群（特に大腿四頭筋）を鍛えるトレーニングを行いましょう。

短時間で効率的にカロリーを消費し、運動後も代謝が高まる効果があります。週に1-2回程度取り入れると良いでしょう。心臓病などの基礎疾患がある場合は心臓などに負担がかかるため、医師に相談してから行ってください。

エレベーターの代わりに階段を使う、近距離は歩くなど、日常生活での小さな変化も積み重ねると大きな効果につながります。
当院は3階にあります。通院時はエレベーターを使用せずに階段を使って活動量をふやしてみてください。

十分な睡眠と適切な休養も、以下の理由から体脂肪を減らすために重要です。

体脂肪を減らすプロセスは、一朝一夕には進みません。長期的な視点を持ち、以下のような方法で進捗を管理することが大切です： 

a) 定期的な体重・体脂肪率の測定

週に数回程度、同じ条件（朝食前や入浴後など）で測定し、記録をつけましょう。

b) 体型の変化の観察

鏡や写真で体型の変化を観察することも効果的です。

c) 基礎疾患の改善

血圧や血糖値などの改善も、体脂肪減少の効果を示す重要な指標です。