湘南台近くの腎臓内科
当院院長は、腎臓内科専門医および透析専門医であります。
腎臓内科専門医は、全国で6,201人(2023年7月時点)しかおらず、循環器内科(16,358人:2022年時点)や消化器内科専門医(23,330人:2022年時点)に比べて圧倒的に少ないのが現状です。また、腎臓内科医は、透析療法も行っていることが多く、病院勤務や透析治療に特化したクリニックで勤務していることが多いです。
当クリニックは一般内科を兼任することで、見逃されやすい検査異常や症状を早期に発見することで腎臓病の重症化を防ぐことを目指しています。腎臓病は初期段階では自覚症状に乏しいため、定期的な検査と専門医による評価が重要です。
当院では、腎臓内科専門医が患者さんの状態に合わせた診療を提供いたします。
腎臓の働き
腎臓は、尿(おしっこ)を作ること以外にも身体の中で重要な役割を果たしています。主な働きは以下の通りです。
- 老廃物,余分な水分,体内の過剰な成分(電解質など)を尿として排出し、体内の環境を一定に保つ
- 血圧の調整を担うホルモン(レニン)を分泌する
- 赤血球を作るホルモン(エリスロポエチン)を分泌する
- ビタミンDを活性化し、カルシウムの吸収を助ける
腎臓の機能が低下した場合の症状
腎臓の機能が低下すると、次のような症状が現れることがあります。
ただし、初期の段階では無症状のことも多いです。症状が出現した時点では、すでに腎機能が相当程度低下していることが多いため、定期的な検査による早期発見が重要です。
当院で対応可能なこと
- 血液検査
- 尿検査
- 腹部超音波検査
- 腹膜透析管理(手術や透析導入に関しては連携医療機関で行います)
急性腎障害
急性腎障害は、数日から数週間で急速に腎機能が低下する状態です。
原因として、脱水、感染症、薬剤の副作用などがあります。早期発見と迅速な治療開始が予後の改善に重要であり、入院加療が必要となることもあります。
当院では、急性腎障害の診断と初期治療を行い、必要に応じて高次医療機関と連携して治療を行います。適切な治療により、多くの場合は回復が期待できます。
慢性腎臓病
慢性腎臓病は、腎臓の損傷または機能低下が3ヶ月以上持続する状態を指します。日本において、成人の8人に1人が慢性腎臓病を認めていると言われています。高齢になるほど罹患率は上昇し、80歳以上では2人に1人が慢性腎臓病と言われています。
初期は無症状のことが多いのですが、進行すると様々な症状(※)を呈します。そのため、初期の段階から定期的な検査を行い腎機能低下の悪化を遅らせる管理が重要になります。
当院では、慢性腎臓病の病期に応じた適切な治療方針を立案し、食事療法や生活指導、薬物療法などを行います。さらに、合併症の予防と管理にも注力し、患者様のQOL維持を目指します。
腎代替療法
慢性腎臓病が進行し、腎機能が著しく低下した状態を末期腎不全といいます。この状態では、透析療法(血液透析や腹膜透析)や腎移植の腎代替療法が必要になります。日本では、国民359.6人に1人が透析患者です(2022年時点)。
また、人口100万にあたりの有病率は台湾・韓国に次いで世界3位です(2022年時点)。しかし、慢性透析療法は、血液透析と腹膜透析があるにもかかわらず、腹膜透析を受けている患者は10,531人しかいません。
当院では、腹膜透析の管理を行っています。腹膜透析は、ご自宅で行える透析療法であり、患者様のライフスタイルに合わせた治療が可能です。
看護師や管理栄養士などのスタッフと協力して腹膜透析患者様の外来管理、トラブル時の初期対応、教育指導など、包括的なサポートを提供します。
ご不明な点やご心配な点がありましたら、お気軽にご相談ください。
参考文献
- 日本腎臓学会編. CKD診療ガイド2018. 東京医学社, 2018.